エロゲ好きの自由帳

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いろとりどりのヒカリ 感想

 幸せの合言葉 いろとりどりのヒカリ

 

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総合評価  ☆☆☆☆    (4/5)
シナリオ  ☆☆☆☆    (4/5)(シナリオ)(真紅√☆☆☆☆☆)
キャラ     ☆☆☆☆☆ (5/5)
CG     ☆☆☆☆     (4/5)
音楽        ☆☆☆☆☆ (5/5)
エロ        ☆               (1/5)

 

 

 

 いろセカのFDというか続編。前作における悠馬の残した罪と向き合うお話。いろセカにおいて、藍と真紅に許され幸せなセカイで過ごせる事になったが、読み手視点ではこれでいいのか?と思うところがあったのは事実。そんな真紅と幸せに過ごす為の燻りを解消する為の話だったんじゃないかなあと

 

 ゲームとしては、各ヒロインのアフターが悪くないけど、前作以上にダラダラ続いている印象が強かった。特に真紅アフターの後に挿入されるので余計……。構成としては正しいんだけど気持ちがついてこない。それでいて、飛ばすと後の伏線にかかったりしてるから困るという。BGMは良質、新規もアレンジもきれい。

 

悠馬の罪

 悠馬は罪と向き合う事になる。自分の好奇心だけで文字通り人生を奪ったユウマに糾弾される、ユウマは真っ当に悠馬を憎み、その罪を償わせようとする。自分本位で産み出したセカイ、命に謝罪をし許しをもらわなければならない。

 許されなくてはならないというのも被害者が加害者に対する心持ちではなく、加害者が被害者から許すという言葉を引き出さなくてはいけないといった意味合い。

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 言ってしまえば、悠馬はいろセカで作った彼女やそのセカイを使い捨てた。自分達は偽物であり、共に横を歩いた人は居らず、そもそも自分たちの不自由は押し付けられたものだった。そういった彼女の悲しみや怒りを受け止める責務は彼にはある。

 プレイヤー達にとって許されていいのかと若干引っかかっていた部分に対する解決として的確だったものに思える。

 真紅との幸せな日々を提供されても残した罪はいつまでだって自分を追ってくる。

 

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自分を許すという事

 これも言ってしまえば、言葉の魔法なんだろうか。自分を許す。許される自分になるという入力を世界に行う。幸福感と罪悪感は対極の感情。ああ確かに、罪悪感を忘れちゃいけないけど、罪人で有ることを自分で許さないでいたら世界にも罪人であるって入力されてしまうわけだ。

 泣いて頭を下げて心から謝罪をしたってそれだけじゃあ大きな罪は許されない。許しくて下さい。なんでもしますなんて受動的な謝罪はユウマを言っていた通り相手に伝わってこない。自分を許して説得力を持たせる。自分が自分を許せる様に変えていく、それが自分を許すってことなのかもしれないね。

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魔法

 言葉はセカイを作る、笑顔の魔法、内容も名前も言ってしまえば楽観的で幼稚ともとれてしまう様な言葉。

 

 それでも現実っていう厳しいものを生きていくならそれぐらい分かりやすいほうがきっといい。出来ないより出来る、泣くより笑うそんな風に生きていけたらいい。

 そんな個人の世界を変える魔法

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二階堂真紅

  相変わらず振り回される我らが真紅せんせー。開幕からこれでもかとヒロイン力を見せつけてくれる。前作だとあまりお目にかかれなかった女の子としての真紅部分が満載で可愛すぎる。お姉さんっぽい真紅もいいけど甘えてる真紅もまたいい。

  掴んだはずの幸せは手から滑り落ちまたもや過酷を与えられる。この作品の真紅は常に寂しさや痛みと戦いながらか細い幸せを頼りになんとか生きているといった感じだった。一番悪くない人間が一番つらい目に合うあたりはやるせない。危ういぐらいの一途さと純真さ、ここまで来るともう真紅以外のセカイなんて選べないよ。

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二階堂青空

 真紅と悠馬の娘。父を失い、母も失い、鈴と時雨に親代わりになってもらいながら過ごす少女。このお話における真の主人公的立ち位置。

 両親や魔法使いの言葉や魔法を胸に泣き虫な女の子は必死に頑張り続ける。世の中の悪意に牙を向かれても、笑顔を忘れず、前向きに大好きな両親を助ける為に小さな身体で頑張り続ける。そんな世界で一番優しい女の子の成長とお話は胸にずっと残り続けるようなキレイな物語だった。

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二階堂藍

 魔法使いとして、ハクとして。前作で語られてた強い子のイメージからその内面にまで触れられていたのがいろヒカ。要するに彼女の行動は自己否定で潰れないいようにする為のものだったのかなぁって。彼女本来の優しさや強さは勿論存在するけど人間らしい弱さを見せてくれてより魅力的なキャラになっていた様に思う。

 

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鈴と時雨

 頼りになる優しいもう1人の優しいお母さんとお父さん。青空にとって辛い事も多い毎日の中誰よりも優しく彼女を見守ってくれた2人。常識なんかなんのその、青空を泣かせるようなら相手がガキだろうが容赦せず怒ったりと深い愛情を感じる。

 いつだって青空の事を信じて、ワガママ嬉しそうに聞いて解決してくれるそんな彼女達は間違いなく親だった。

いろとりどりのヒカリの主人公はこの3人だってそう思う。

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総評

 シナリオ上でテーマというか基盤になっているものが、ある意味クサいぐらいまっすぐなものなので人によっては拒否反応出来るかもしれない。けどこういう恥ずかしくなるぐらいキレイな言葉で作られたお話だっていいよね。

 いろセカをプレイ出来た人なら問題なく楽しめると思う。ただまあシナリオのエンジン掛かるのが長いのでだれやすいのが難点か。