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ランス10 -決戦- (1部) 感想 

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総合評価    ☆☆☆☆☆    (5/5)
シナリオ ☆☆☆☆☆  (5/5)(シナリオ)
キャラ       ☆☆☆☆☆  (5/5)
CG       ☆☆☆☆☆  (5/5)
音楽          ☆☆☆☆☆     (5/5)
エロ          ☆☆☆    (3/5)

システム   ☆☆☆☆           (4/5)

 

 エロゲ黎明期より続く、名作シリーズの完結編。あのランスシリーズの完結編なら、名作に決まっている、面白いに決まっているという大きな期待に答えきった名作。

 長い歴史の中で生まれた多くの仲間を使用できる、戦闘システム。人類VS魔軍という最終作に相応しい大スケールの1部。予想外のメンツを主役に、世界の構造と一種の決着をつける2部の2部構成のシナリオ。

 長い期間を存分に使ったからこその感動と達成感は、真似をしようとしても出来ない、ランスシリーズだけが出来るものだったと思う。

 

 

システム

 今作のシステムはトライアンドエラーで何度も周回をすることが前提となっている。特に何も知らない1周目は、あらゆる場所に存在する詰み要素に引っかかりやすい。

 誰が見ても放置するとヤバいと分かる、魔王探索はともかく、魔人を倒せば倒すほど上がる難易度、自由都市の自動陥落、ターンが進む程に増える選択肢に意外と短い自由に活動できる期間等など

 シナリオ上での人類軍VS魔軍の力関係を示すようなシステムバランスだった。これだけだと、理不尽さを感じるが、正史につながるAエンド以外のEDにたどり着くことで引き継ぎボーナスを獲得出来るため、失敗が経験と共に糧となる。

 単純にGAMEOVERになるのではなく、次に繋がるものがあることで、トライアンドエラーがやりやすくなっているのは上手い。また、繰り返すことで身につく知識と経験により、前の周回より上手く攻略出来るようになるため楽しい。

 初回ではただただその強さに圧倒される初戦の魔人戦も、なれてしまえば、1ターン2体撃破(所謂2枚抜き)すら軽くこなせるようになる。

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 また、こういった高難易度をこなせば、ご褒美とばかりに本来シナリオ上では、死亡する仲間が生存したり、はたまた強力な魔人が味方になったりといった展開になる。(自由都市の様な逆パターンもあるが)

 

戦闘システム

 戦闘自体は至って単純、というか戦闘というよりはそこまでの仕込みが大事なバランスだった。

 まずは、仲間。このゲームは一部を除きランダムで仲間を入手していくので、ある程度入手した手持ちの中でやりくりしていく必要がある。

 他の劣化性能の様なキャラもその役割をこなせるキャラが居なければ、十分スタメンになるし、所属が被っているキャラならいくら強くてもスタメンを取れない様なキャラもいる。

 現在の手持ちや確定で取れるキャラを考えながらどういった順番で魔人を倒していくのかを毎回考えるのは、このゲームの楽しさの1つであると言える。

 また、特定の宝箱からしか登場しない様なキャラもいるので他の要素と排他関係も存在する。これもどちらを優先するかは、その時の戦力次第。

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 例えば、上記の2枚は、非常に強力なカードであるが、その分諦めないといけないものも多い。

 この様に不自由に感じる部分もあるが、その制限も楽しさに繫がっているのが高評価。

 

シナリオ

 悲壮感と絶望に包まれていそうな設定から始まるが、そこはさすがのランス様。どんな状況でもブレない。女、女、女。

 とはいえ、ヤルことだけではなく、ケッセルリンクでの奴隷2人を攫われた時のボロボロっぷりや、仲間をイジメ殺すメデューサに対する容赦のなさ等、ランスの愛情を感じられるシーンも多い。

 個性豊かな魔人たちとの決戦。特に1部のラスボスであるケイブリスは、最強だが、異常に臆病で慎重という性格に掘り下げが入り、ラスボスとしての格とキャラの両方の魅力が上がったと思う。

 設定や字面では知っていた、ケイブリスの生涯を本人が語ることでその厚みを増し、最後の最後で自分のほんとうに欲しかったものに気づく。

 この時のケイブリスは非常に強く、他のルートの様に途中でヘタレないので、常に強い。正に最強最古の2つ目に相応しい。

 とはいえ、ケイブリスらしい抜けたシーンも健在、カミーラの誕生日会なんかその最たる例。

キャラ

いつものメンツに加え、ポンコツ臭増してより可愛くなったハウゼル、10のメインヒロインと言っても過言ではない、クエルプラン等正史初登場や、完全新規のキャラも魅力的。

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問題点

アリオスとマエリータ隊

 単純にヘイト買いやすい要因に加え、マップイベの???イベはこの2つが優先される上に数が多いのが鬱陶しい。

 ???イベは、聖女モンスターやフェリス等の加入イベがあるが、大抵はこの2つのイベントで潰されることになる。1回や2回ならともかく、かなり数が多いので、周回しているとかなり鬱陶しい。

 また、アリオスはシナリオ上、かなり哀れな結末を迎える分、こちらの溜飲が下がるが、マエリータ隊はそうでもないのが。

 キャラ立ちはともかく、最後まで美味しい立ち位置を確保するのでなんとも言い難い。二部の方では、仲間も生存していたので余計に。

 ぽっと出キャラの割には優遇されすぎている。

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システム

 ドロップが、初トドメを満たしても50%で、落ちないときはほんとに落ちない。ゲームシステム上、キャラがドロップするまで粘らない理由がないので地味にめんどくさい。ここサボると、後半で戦力が足りずに積んだりがあったりするので…

 

エロ関連

 なんでハウゼルの本番がないんですか???。テキストでやったみたいなので締めて、肝心のシーンがないパターンが多い。キャラも多く全部網羅するのは難しいのは分かるが残念。

 

総評

 完結編に相応しいボリュームと質。ちょくちょく不満に思う部分もあるが、それを込みでも楽しく遊べる良作。予想出来たシナリオとラストの意外な展開など読み物としても十分楽しめる。

 二部の感想はまた別に。