エロゲ好きの自由帳

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ランス10 -決戦- (2部) 感想

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総合評価    ☆☆☆☆☆    (5/5)
シナリオ ☆☆☆☆☆  (5/5)(シナリオ)
キャラ       ☆☆☆☆☆  (5/5)
CG       ☆☆☆☆☆  (5/5)
音楽          ☆☆☆☆☆     (5/5)

システム   ☆☆☆☆           (4/5)

 

 一部のシナリオのほとんどは言うならば、順当かつ予想出来るものが多かった。しかし、続く二部は今までのランスシリーズとは、明らかに違う雰囲気から、始まる。

 当初は戸惑う部分もあったが、ラストまでプレイすればいつもと違う毛色にも納得できる。

 

1部とシステムとかの感想はこちら

aisiaeroge.hateblo.jp

 

シナリオ

 各地で兄妹を集めながら、魔王を倒すという、かなり王道臭がするシナリオ。主人公であるエールが選択肢ぐらいでしか、話さないというのもあり、ランスでは異質な普通のRPGらしいものだった。

 

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女エールちゃん可愛い

エールとプレイヤー

 ランスというキャラクターはそもそも、王道的なヒーローのアンチテーゼとも言うべき存在である。自分の優れた力を、自分の為に使い、世界のためではなく、あくまでの自分の欲の為にといったキャラクターである。

 時折見せるやさしさや無茶苦茶ながらも難題を解決していくパワフルさ等が彼の魅力と言ってもいい。

 そんなランスの冒険は私達プレイヤーにとっては、本当に楽しいものだった。シリーズが進めば、進むほど主人公に自己投影すると言うより、観客として楽しむという面が強くなっていったのではないだろうか。

 それと反対に、エールは自己投影してくれと言わんばかりのキャラである。名前や容姿を自分で決め、選択肢で普通な物を選んだり、ちょっと頭のおかしい行動を取ってみたり、プレイヤーが制御出来るキャラである。

 これは、ルドラサウムがプレイヤーとして楽しむという設定に加え、私達プレイヤーが、ランスという世界観のプレイヤーとして楽しむ為のものであると言える。

 私達プレイヤーは、ランスたちと一緒に冒険しているという視点に加え、ルドラサウムの様に、彼らの冒険を眺めて楽しんでいる神視点である。

 最後に、ランスの子供たちを主役にし、その中心人物を所謂ドラクエ型主人公にしたのは、プレイヤー自身がキャラに自己投影し、この世界観を純粋に楽しんでほしいというものだったのはないだろうか。

 作中、エールという名前ではなく、「あなた」と地の文が語りかけるのもランスではなく私達として楽しんでほしいという意味だったのではないかと。

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魅力的な魔王の子達とその他

 魔王である父を正気に戻すという、厳しい旅という他に、気の合う家族たちと広い世界を見て回るという、楽しい家族旅行という一面もあるのが二部である。

 これは、この旅が何より、プレイヤーが楽しむことが目的であるという点にも繫がっている。絶望的な状況を何とかする重苦しい旅ではなく、あくまでも、仲間と交友を深め成長していくのが主題である。

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お姉ちゃんと一緒に闘神都市

世代交代と終わり

 主役が子供たちという事で、ランスと共に戦った主力メンツは一線を引いている。

最後の修行シーンでの彼らの登場は、頼もしさを感じると同時に彼らが主役として戦うことはもうないんだという物悲しさを感じさせる。

俺達の時代は終わったというセリフは単純に第一線からは退いたという意味に加え、ランス世代の終わり、ランスたちの冒険に付き合うのは終わったんだという意味でもあるように思う。

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クエルプラン

 人に恋し、悪魔に唆され、人間に堕ち、化け物になるという、神話でありそうな結末を得る神様。

 最後の最後でこんな直球なヒロインを、持ってくるとは…。最終的にランスと一緒にいるためレベル神になり地上に留まるぐらいお熱。

名前の響きがシィル・プラインと似てるのは考えすぎかな。神様なら時間の流れは関係ないと思うので、ワンちゃんシィルはこの子の生まれ変わりだったり…。考えすぎだけど。f:id:aisiaeroge:20200712184654p:plain

ランスの復活

 ランスの子供たちの目的が魔王ランスを正気に戻すことならば、血の記憶というランスシリーズの決着の中心はやはり、ランスでなくてはならない。

 世界のシステムとも言うべき強大な敵に挑むのは、規格外のランスとその子供たちという熱い展開に加え、そんな無茶苦茶メンツでも倒すのは無茶という状況をひっくり返すのはランスという、シリーズらしい展開。

 始まりは、ランスシリーズとは異質の展開だが、最後はランスでという展開は非常に熱い。エールとしての冒険は確かに楽しかったが、やはりこの世界はランスがいないと物足りない。

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総評

 本当に終わってしまったんだなという喪失感と満足感で満たされる作品。自分がエロゲを初めて10本触ってないうちにふれたシリーズだけに思い出深い。

 この作品の面白さは、本当に積み重ねなので、他のランスシリーズを触りきったなら是非完結までプレイしてほしい。

 私は残った実績等を回収しながらまだまだ遊んでいきます。