紅月ゆれる恋あかり 感想
総合評価 ☆☆☆ (3/5)
シナリオ ☆☆☆ (3/5)(キャラ)
キャラ ☆☆☆☆ (4/5)
CG ☆☆☆☆ (4/5)
音楽 ☆☆☆☆ (4/5)
エロ ☆ (1/5)
めくいろシリーズ4本目。とはいえ、自分はシリーズ初プレイ。
内容としては、近未来設定の世界を舞台に、刀で戦う架空スポーツ「刃道」に取り組む作品。この刃道が上手く刀で戦うバトル要素とスポーツ作品の熱さが上手く合わさり中々面白い。特に上手く話を作っているわけではないが、王道から外さずエンタメ感が魅力的。
ただやはり、作品としての評価はキャラの魅力が大半のキャラゲーであるので、個別ルートの扱いは致命的。
評価点
刃道を中心としたスポコン
上手く刀の戦いをスポーツに落とし込んでおり、ルールの範囲の中の真剣勝負とスポーツとしての戦いを上手く混ぜてある。
ヒロインも、切り札があるが、制御できない主人公タイプ、血筋と才能と努力で最強を誇るエリートタイプ、圧倒的な練習量で天才に食らいつく努力型、個性的な戦い方の変態型と上手くバランスが取れている。
スポーツ物らしく、ジャンプ作品の三原則を外さず、まっすぐ王道な展開なのも評価点。
雪月花と紅葉
この作品の主役二人、一方通行の打倒宣言から、友情を深め友人にそして大舞台の決勝戦でぶつかるというべったべたの関係。
ただベタだからこそ、その関係性は素晴らしい。ともに勝つことが、学園に居る理由なので本気でぶつかりあう。
最初は、相手にすらされていなかった雪月花は、実力を高め紅葉と対等に渡り合えるほどになる。好敵手という関係の構築。
朝に起こしてもらい、一緒に授業を受け、放課後にも一緒に過ごす友人関係の構築。
この2つをきっちり描写しているからこそ、この二人は、共に魅力的なキャラに仕上がっている。
問題点
個別シナリオをおまけ化
この作品の本編は、雪月花と紅葉が主役の物語であり、それで締めとなる。
そしてこの手のゲームの肝とも言うべき、恋愛部分についてはおまけとして本編外にぶん投げている。
このおまけもいいとこ他のゲームのサブヒロイン程度のボリュームで、とても個別ルートとして満足感のある出来とは言えない。本編中で出し切った感のある、主役二人はともかくとして残り二人はわりとたまったもんではない。
特に梨々夢は、メインの中で唯一予選落ち、ビッグマウスの割に情けない負け方後半空気で旭の引き立て要員でおわっており、かなり冷遇されている。いっそサブに回したほうがマシだったと思う。
ヒロインが魅力的な分ここもしっかり力入れていれば…
サブキャラのエロ
おまけにポンと用意されているが、別に主人公に対して、恋愛感情があったわけでも交流が深かったわけでもないので、違和感が強すぎてコレジャナイ感が半端ない。というかなんで蛍雪じゃなくてこの三人なのさ。
総評
物語自体は、結構面白くキャラも魅力的だが、個別のおまけ化を飲み込めるほどの作品と言うには微妙。