まいてつ Last Run!! 感想
総合評価 ☆☆☆☆ (4/5)
シナリオ ☆☆☆☆ (4/5)(シナリオ)
シナリオ ☆☆☆☆ (4/5)(キャラ)
キャラ ☆☆☆☆ (4/5)
CG ☆☆☆☆☆ (5/5)
音楽 ☆☆☆ (3/5)
エロ ☆ (1/5)
先入観なしでみれば、良作の部類。前作の評価点の一つであった、鉄道、地域おこしを丁寧に描写しながら魅力的なキャラでシナリオを作っている。またハチロクアフター√は十二分にシナリオゲーとしても評価できる出来。
ただ、続編と銘打ち4年も待たされた割には、ボリュームは前作の半分程度の追加、加えて、パッチ修正前やお楽しみシーンを大幅に減らすなど18禁要素を極力排除しようとしている作りは正直不愉快。
評価点
ハチロクアフター
新規キャラオリヴィを加え、レイルロオドの寿命や、延命子供といった物を話を中心に、まいてつの今までの空気感を大事にしながら、上手く新たな要素を加えた物語になっている。
主人公のレイルロオドの人としての接し方、宗方の道具としての接し方、どちらもプレイヤーに良しと感じさせながら、オリヴィというキャラを魅力的に描いている。
言ってしまえば、シナリオ自体は目新しい部分があるわけでも、巧妙な伏線が存在しているわけでもないが、オリヴィというキャラを魅力的に見せ、それに相乗してハチロクの魅力も引き出し、素直に泣きに持っていってくれる。
続編としての追加シナリオ
反面、他のメイン二人は、順当にメインシナリオの続編を描いており、日々姫であれば成長を、ポーレットであれば子供を通した家庭をそれぞれしっかり描いている。
ハチロク√と比べると正直インパクトは薄いが、いい意味でまいてつしており、読み飽きるといったことはなかった。
キャラクターの魅力
前作から相変わらずここは強く、凪ふかみといった子供の成長具合も上手く描かれている。
CG
ここも相変わらず高品質、Emoteも前作同様なので
問題点
サブヒロイン格差
特定のサブヒロインのみアフター追加という事で、目に見える形で格差がついてしまっている。一応グランドルートで追加ルートなしヒロインとの二人での描写はあるが、それは他のヒロインも同じなので……。
露骨な全年齢向け展開を匂わせる作品作り
前作もエロ自体はルート中には、挿入されずアンロックでいつでも見れるという形式をとっていたが、今作ではそもそもルート中にそういった気配を極力排除している作り。
特に露骨なのは、前作部分が全年齢向けの流用に差し替えられており、全裸だった部分の修正など(こちらは後にパッチで修正)他にもあまり納得しにくい理由で温泉に水着を持ち込んだり、前作では都度発生していたヒロインとの混浴も躱している。
後に、全年齢向けに作るのに合わせていると露骨に感じる作風ははっきりといって不快。まいてつ、ものべのでやっていた事を急に外すなら、最初から全年齢向けに出すべき。
エロ要素の薄さ
まいてつ無印、ものべの共に、ここのメーカーは大量のお楽しみシーンを用意していることも評価の一つだった。老人以外の女キャラすべてにエロを用意し、メインキャラのエロも多かったが、今回は必要最低限でいった数。
18禁で出し、かつ強みになっていた部分はないがしろにする姿勢は正直どうかと思う。
シナリオ構成
ハチロクアフターがピークかつ、ルートロックのかかったグランドは、よくも悪くも総まとめ、仲国ルートはおまけシナリオといった内容なので、後に行けば行くほど、シナリオの質が低下していく。
また、ラストに特定のキャラしか出演しない仲国で締めるのは、尻すぼみ感というか、くすぶりを残す終わりだったように思う。
全部乗せ一本化
ものべのの全部乗せはEDに対するアンケート結果からの続編及び既存部分の書き換えが発生していた為許されていたのであって、今回の様なパターンでは余り良しとはいえない。
ただでさえ、容量が重たい作品なので、普通にアフター部分切り売りしてくれたほうがいいのだが、その選択肢を与えないのはどうかと。
総評
作品としてみれば、十分良作。ただ待たされた割にはという部分はたしかにあり、明らかに18禁要素を軽視した作品作り等、作品外のメーカーの売り方には疑問が残る。
CFでグッズ出したりする前に、さっさと出しといてくれればもうちょっと素直に褒めれたのになって作品