時計仕掛けのレイライン -黄昏時の境界線- 感想
総合評価 ☆☆☆☆ (4/5)
シナリオ(シナリオ寄り) ☆☆☆☆ (4/5)
キャラ ☆☆☆☆☆ (5/5)
CG ☆☆☆☆☆ (5/5)
音楽 ☆☆☆☆☆ (5/5)
エロ ☆☆ (2/5)
3部作第1作、ボリューム的にはミドル程度。(公式曰く値段がフルプラなのはサントラCD付きの為)分割だがぶつ切り感は全く無く、1つを3等分というより本の第1巻といったイメージ。
魔術が中心に存在するが、異能バトルではなく、どちらというと推理や調査物。実際選択肢も多く、最後にはどれだけ正解できたのか評価が出てくる。
その関係上ネタバレを踏むとそれだけで面白さの大半が失われるので未プレイの人は情報を入れないようにしたい。
評価点
シナリオ
学園に現れる、魔術道具――遺品を回収する特殊事案調査分室の3人を主役に展開されるストーリーは読み応えがある。起きた事象や手元にある情報から調査、推理し解決に持っていくまでを丁寧に描かれている。主人公sideに特殊な力をほとんど与えず、あくまで推理で解決しているのが上手くハマっており、プレイヤーも一緒に頭を悩ませながら物語に付き合える。
また、物語のラストに至るまでの伏線も丁寧に張られており、きっちり情報をまとめて推理していれば、後の展開の答えが出てくる。
男性キャラ
主人公のみっちー、相棒のおまる、ラスボス枠の静香の3人は非常に魅力的なキャラになっている。特に調査分室のみっちー、おまるはモー子と合わせて凸凹トリオ感が非常によく出来ていて、歯車が噛み合わってない当初から衝突しながらチームになっていく様は魅力的。
世界観
昼と夜の2つの顔を持つ学園、魔術、遺品といった設定が上手くハマっている。レイラインは学園の中だけの物語の為、窮屈な世界観に感じそうなものだが、全くそれを感じさせない。また学園の中だけなので、主人公達が足で探すという展開に無理が生じていない。
BGM
OPからBGMまでかなり高品質。特に封印の時のOPアレンジが好み。セールに合わせてDL版買ったけど、パッケ版買い直そうか迷うぐらい。
物足りなかった点
ヒロインの選定
物語としての正史はモー子なので、他のヒロインはif扱い。なのは問題ないのだけど、他のヒロインの選定基準がなんとも。鍔姫はともかく、眠子はぶっちゃけほぼモブ扱いなので、メインにする必要があったのかと思う。キャラとしては可愛いし、√もキャラ物としてみると悪くないんだけど、良くも悪くも普通の夜の生徒なので、√分岐以降、蚊帳の外なので…。
総評
魅力的なシナリオにキャラ、世界観と全体的に高水準な作品。また、分割作品としても理想的な切り方をしている。反面分岐に関係ない、推理選択肢が多い作品なので、人によっては煩わしさを感じるであろう作り。